せりがわが家に来て数日。
元気いっぱいで走り回る姿に、「健康なんだな」と安心していた私。でも、子猫は体調を崩しやすいと聞いていたので、早めに動物病院へ連れて行くことにしました。
これが、せりの病院デビューでした。
初めての健康診断
小さなキャリーバッグの中で、そわそわ落ち着かない様子のせり。
病院の待合室にいるほかのワンちゃんや猫ちゃんの声にも驚いていました。
診察台の上では、ちょっと震えていたけれど、先生にやさしく撫でられてからは少し落ち着いた様子。体温測定、目や耳のチェック、お腹の触診、便の状態まで、丁寧に診てもらいました。
先生の言葉は、「全体的に健康ですね。この子は元気な子ですよ」。
その言葉に、ほっと胸をなでおろしました。
翌週、急な異変
でも、安心も束の間。
健康診断の1週間後、せりの様子が急におかしくなったんです。
なんだか元気がない。
ごはんもほとんど食べず、トイレにもほとんど行かない。
お腹が少し張っているようにも見えて、私の中で不安が一気に膨らみました。
すぐに再び病院へ。
先生はせりのお腹をそっと触りながら、「もしかしたら、お腹に水が溜まっているかもしれません」と説明してくれました。
それは、腹水と言われる病気で子猫に見られることのある症状で、放置すれば悪化し、手術が必要になる可能性もあるとのこと。
この言葉に、心がギュッと締めつけられるようでした。
食べることの大切さ
帰宅後、せりの様子を観察しながら、いろいろな種類のごはんを試しました。
いつもの粉ミルクには見向きもしない。いつもなら飛んで口の周りを汚しながらバクバク飲むのに…
それでも諦めずに、においの強いウェットフードやツナ入りのものを用意してみたところ…
ようやく、せりが一口…そして、二口。
まるでスイッチが入ったように、勢いよく食べ始めたのです。
「よかった…!」
嬉しさで涙が出そうになりました。
その日から、トイレにもきちんと行くようになり、少しずつ元気な様子が戻ってきました。
3度目の病院、そしてワクチン
元気になったことを報告したくて、3度目の通院。
先生に状況を伝えると、「順調に回復していますね」とのことで、今度こそ本当に安心しました。
ついでに、1回目のワクチン接種も行うことに。
小さな体にチクリと注射された瞬間、せりが聞いたこともないような声で「にゃーっ」と鳴いて…。
「痛かったんだね、ごめんね」と何度も声をかけながら、ぎゅっと抱きしめました。
でも、ワクチンの副反応もなく、夜にはいつものせりに戻ってくれて本当に一安心。
ペット保険、考え始めたきっかけ
今回の一連の通院で、私が強く感じたのは、
「いつ体調を崩すか、誰にもわからない。だからこそ、備えは大切」
ということでした。
せりのような子猫は、ちょっとした体調の変化が命に関わることもあります。
そして、動物病院での治療費は人間のように保険が効かないため、意外と大きな出費になることも。
今回の治療費も平均で7千円くらいでした。3回行ってるので2万円ほど。
そんなときに備えて、私はペット保険の加入を検討するようになりました。
最後に
病院デビューから3回の通院。
せりとの暮らしは、嬉しさも不安も、すべてが初めて尽くしでした。
でも、こうやってひとつずつ乗り越えていくことで、「家族になっていく」ってこういうことなんだと感じました。
今では、診察台の上でちょっと緊張しながらも、じっと先生の顔を見上げるせりを見るたびに、「大きくなったなぁ」としみじみ思います。


